古民家民宿おおたき オーナー

オルタナティブ百姓〜薬に頼らない暮らしの実践者〜

大瀧利久(おおたき としひさ)

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大瀧利久さんの”へんあい”

「薬に頼らない暮らしを実践する」

野菜は自分で作るよりもスーパーで買った方が安いし、時間、労力的にも楽!と分かっていても大半のエネルギーを百姓に注ぐ大瀧さん。


”食べ物”について考える切っ掛けとなったのは、有識者から”薬“と思ってきたものの多くが毒性の強いものを薄めていると言われた時。その後、独学を続け多くの食品に様々な化学物質が使用されている事を知り、無農薬野菜の購入他、化学物質が入っていない事を確認するようになる。これが現在の病の原因の一つではないかと思うようになり、農業の実践を志す事になったとのこと。


また、趣味の骨董を切っ掛けに美術展・美術館に通うようになり、日本美術の素晴らしさに魅了されていく。特に “浮世絵”の素晴らしさに圧倒された。浮世絵を通して日本の歴史を学び直しているうちに多くの疑問を持つようになり、現代日本の在り方に不満を感じ、都会での暮らしを離れ、田舎での百姓生活にシフトしたくなったようだ。


それ故、大瀧さんの食卓に上がるのは自家農園で作られた無農薬、無化学肥料の野菜たちで、「当然お客様にも味わって頂きたい」と笑顔で話す。お話を伺った後、ダイニングテーブルに遠慮気味に置いてある「我が家のこだわり」という5枚綴りの食事に対する考えがまとまったリーフレットがとても尊く見える。

薪ストーブの柔らかな暖かさに包まれた掘り炬燵で、精神的な満腹感まで味わえるのが古民家民宿おおたきのご飯と空間だ。



大瀧利久さんの”へんれき”

愛知県豊川市出身


18歳で上京。中野区のブティックに就職し、4年間勤務。アパレル業界の”川下”を学んだ。プライベートでは、働いていたブティックで今の奥様と出会い、結婚。独立に向け、アパレルメーカーに転職。4年間勤務し、”川上”を学ぶ。計8年間でアパレル業界の”川上から川下”までの経験を積み、25歳で府中市にて独立開業。様々な紆余曲折のドラマがありながらも40年間お店を切り盛りする中、将来を見据えて新たな道へ踏み切る。




趣味で恵子さんと共に登山を楽しんでいたこともあり、温めてきた田舎暮らしを実現する為、「先ず家の前に百姓の出来る畑がある事、川があったらなお良し」の条件で、一年半ほど探し続けて出会ったのが現在の古民家。ご主人が古民家を居住可能な状態にDIYしている半年間、恵子さんはバングラディシュ人の知人が営むカレー屋さんとパン教室に通い、料理の腕前に磨きをかけ、民宿運営に備えていた。2018年4月から古民家民宿おおたきとして、百姓を軸に念願の”薬に頼らない暮らし”を堪能している。


大瀧利久さんの”これから”

「自分で考えて、行動する」「行動の結果は、自分で責任を取る」

”これから”というワードに対して”これまでもこれからも”変わらずに大切にしていく事を語ってくれた。シンプルな答えで、いつも通り表情は和やかだったが、大瀧さんの人生で形成されたフィロソフィーを感じた。もう一つ付け加える様に、「世の中の変化に対応できるよう、自給自足の生活をかなえたい」と話してくれた。


大瀧さんの“薬に頼らない暮らし”にご興味を持たれた方は、下記のFacebookページまで。


古民家民宿おおたき

40年のブティック経営を終えて移住。2018年4月に本格オープン。と、言いながら自身でのリノベーションは今も継続中です。町から3㎞山の中へ入っただけなのにど田舎!そこが気に入りました。
現在は一日1組限定で、食材は自家農園での無農薬、有機栽培の野菜と季節の山菜を使った家庭料理が中心です。朝食は手作り焼きたてパンと手作りジャムが大好評。清浄な空気と自然に包まれた古民家でゆっくり、ノンビリと過ごしてみませんか。

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